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されど200円

仕事帰りの渋谷で電車の乗り換え途中、スイカの残額が少なかったためハチ公口の券売機でチャージ途中、ふっと横から声をかけられた。

今日は何となく予感みたいなものを感じていた。
目が合ったのだ。
券売機前に着く直前に「彼」と。
今日の仕事中にインドのバラナシというヒンドゥー教の聖地の混沌とした話しをカメラマンと少しばかりしていたことも少なからず影響したのかもしれない。

僕は10台以上並べられた券売機の中で向かって左にある改札から少し遠い誰も並んでいないエリアの券売機を選んだ。


左から「彼」の声が聞こえる。

「品川まで行きたいので200円恵んでくれませんか?」



力の無いか弱い声が突然僕の心を大きく揺らした。


券売機のチャージボタンを押しながら僕はちらっと横を見た。
薄汚れた格好で「彼」が立って僕に向かい手を差し出していた。
僕は視線を券売機に戻し、「彼」を見ずにロボットのような無感情な声で言葉を出した。

「品川まで200円ですか」

そう言って、財布から100円玉を2枚取り出し、僕はその200円を券売機に置き、「彼」はそれを手に取り、僕は振り向き改札に向かい「彼」と別れた。





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電車に乗った。
僕は心を落ち着かせたかった。
改札から電車に乗るまで、どうやって行ったかはあまり覚えていない。多分色んな思いを整理していた。そういう時は勝手に体は動いている。僕はここに居てここに居ない。



電車に乗り自問した。

何故、「彼」に「手渡し」でお金を渡す事が出来なかったのか。
何故100円玉4枚、500円玉1枚、1000円札1枚、財布に入っている状況の中で、彼に言われた「200円」というのを出す事しかその時頭に生まれず、それ以上の計らいを「彼」に与える事が出来なかったのか。
何故、「彼」の目を見て話す事が出来なかったのか。






僕はその時に、家路を急ぐ必要が有った訳でもなかったのに心に余裕を保てなかった。
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by rkyy | 2009-02-24 00:54 | daI bY dAy...
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